パンクした自転車に乗り続ける男

前回に引き続き、今回も私の「解決すべき問題を先送りにしてしまう」という癖に関するエピソードです。前の「時計を直さずに使っていた」のとほぼ同じです。

 

大学一年生の時の話です。そのとき壊れたのは時計ではなく自転車でした。3ヶ月ほど乗っていた自転車がどうやらパンクしたようで、空気を入れても入れてもすぐに抜けてしまうのです。

 

しかし自転車屋に修理に出すのが面倒な私は、パンクしたまま2ヶ月近く乗り続けていました

 

以前にもパンクしかけたことがあり、修理してもらったことがあるのですがそのときの修理代が意外と高かったのです。点検代など、「それはいらんやろ」というような部分もお金を取られてしまい、思わぬ出費をさせられていたので、自転車屋を信用していませんでした。

 

そうして私は後輪がパンクしたままの自転車で学校に行ったり買い物に行ったりしていました。ガタガタとかなりの大きい音を立てながら大学構内を走る姿は異様だったでしょう。もちろんスピードも全く出ません。発明された当時の自転車はこんな乗り心地だったのかな......なんて思いました。

 

パンクしたまま乗り続けているとますますタイヤはぼろぼろになり、悲惨な状況になってしまいました。知り合いにも会う度に早く直せと言われましたのですが、こんなひどい自転車を自転車屋にもっていったらどんな反応をされるだろうかと思い、修理に出すタイミングを無くしてしまったのです。

 

結局、無理に乗り続けていた結果、前輪もパンクしたのでやっと修理に出しました

 

自転車屋にもっていくと、「分かっていると思うけど、タイヤがもう全然だめになっているから。交換ね。」と言われました。分かっていますとも......もうぜんぜん前に進まないんですから。

 

確か数日後受け取りだったと思います。ブリヂストンのタイヤに換えてもらい、お代を払って出発すると......なんてスムーズに進むのでしょう!驚きました。こんなに軽くペダルをこげるなんて!今までの苦労は何だったのか......

 

しかしパンクしたまま乗り続けていたせいか、タイヤではなく本体にもガタが来ていたらしく......今でもときおり「カラカラ」と変な音を立てながら乗り回しています。