ぼんやりとした不安

最近、友人と話していて気付いたのですが、昔と今で悩みや不安の種が変化しました。

 

高校の頃の嫌なことの全ては部活でした。毎日きつい練習があったので、朝起きた瞬間から、その日の最後には部活が待っていることを思いだして沈みます。学校に行って授業を受けている間も部活のためにいかに体力を温存するかを考えながら寝ていました。そして部活。終わった後すぐは晴れやかな気持ちになって帰宅しますが、寝る前には明日も部活があることを思って嫌になりながら寝ていました。

 

一方、大学生の今、友人に言われて考えてみたのですが、毎日の生活に嫌なことは特にないのです。きつい部活はないし、辛い授業も今はほとんどない。バイトも楽しくやれている......。だけど、気持ちは高校の頃と同じくらい、いやむしろ当時より鬱屈している......

 

これは新発見でした。

 

では何故、今鬱屈しているかと考えてみるとそれはもう将来への不安です。就職するか院に行くか、その先はどうするか......そして勉強は進まず......

 

つまり高校の頃は毎日の部活という嫌なことが明確にあったのですが、今は現実に不安の種はなく、将来に対するぼんやりとした不安(芥川龍之介より引用)があるのです。

 

将来への不安は現実の不安よりやっかいです。なぜなら終わりが分からないからです。高校の部活は3年の夏に終わることが分かっているので、引退を目指して頑張れたりもします。実際、部活が終わった後の数ヶ月は人生で一番晴れ晴れとした気持ちで過ごしていました。

 

しかし将来への不安はいつまで続くかわかりません。先の見えない不安ほど恐ろしいものはありません。

 

こんな気持ちを抱えている人は多分一杯いるでしょう。本当に嫌な世の中ですね......